新潟・稲村隼翔 東洋大のためにも初タイトル サッカー部仲間からゲキ「絶対優勝してこいって」
「ルヴァン杯・決勝、新潟-名古屋」(2日、国立競技場)
ルヴァン杯決勝戦(2日、国立競技場)に向け新潟は1日、試合会場で冒頭15分を除く非公開で前日練習を行った。特別指定選手のDF稲村隼翔(22)が、在学中でリーグ戦最終盤にもかかわらず送り出してくれた東洋大、そして熱狂的な新潟サポーターの思いを背負って、悲願のクラブ初タイトルを獲得することを誓った。また、チケットは完売しており、観衆は6万人を超える見込みだ。
大一番を前に緊張した様子はなかった。上越新幹線で試合当日の便が2度増便されるなど、開戦前から異様な盛り上がりで、国立競技場は新潟サポーターが大挙する見込みだ。それでも稲村は「ワクワクしています。お客さんがいればいるほど楽しいかな」と余裕の構えを見せた。
決勝が開催される2日は関東大学サッカーのリーグ戦があり、3位東洋大は首位明大との重要な一戦だった。当然、どちらを優先するべきか葛藤があったが、東洋大の監督、スタッフ、選手に背中を押されたという。「絶対優勝してこいって言ってくれた。東洋も背負って、新潟の地に優勝をもたらしたい」と言葉に力を込めた。
新潟としては悲願の初タイトルがかかる。17年にJ2へ降格する苦しい時期もあった中、支えてきたのは熱狂的なサポーターだった。東洋大サッカー部に対してもサポーターから寄付金が贈られており、稲村も「社会現象を起こす」と意気に感じている。松橋監督は「日本一のサポーターだと思っている。それにふさわしい日本一のチームになりたい」と一丸で栄冠をつかむことを誓った。