新潟が悲願の初タイトル夢散 PK死闘で名古屋に惜敗 PK外した長倉は涙止まらず 途中出場の小見2発で後半56分、延長後半6分に2度追いつく驚異の粘りも

 「ルヴァン杯・決勝、名古屋3(5PK4)3新潟」(2日、国立競技場)

 雨中の国立での死闘は、名古屋がPK戦の末に新潟を下して3年ぶり2度目の優勝。新潟は悲願の初タイトルはならなかった。

 劇的な試合展開となった。新潟は1-2の追加タイム。ペナルティエリア内で、小見が名古屋の中山に倒されて、VAR判定に。主審が映像をみて確認した結果、PKの判定となった。キッカーとなった小見がこれを冷静に決めて、土壇場で同点に追いついた。

 延長前半3分に名古屋に勝ち越されたが、同後半6分にスルーパスに抜けだした小見が再びゴールを揺らして、再び同点に。PK戦にもつれ込んだ。

 PKでは新潟は2人目長倉が失敗。名古屋は5人全員が成功させた。死闘の末敗れると、GK阿部らは倒れ込んで天を仰ぎ、PKを外した25歳の長倉は号泣。チームメートに支えられて、表彰式へと向かった。

 試合は名古屋が主導権を握っていた。0-0の前半31分、新潟のビルドアップで、GK阿部の縦パスを狙っていた永井がゴール前でボールを奪うと、そのまま右足を振り抜きゴール左隅に決めて先制。さらに同42分には、ペナルティーエリア内でMF和泉のパスに反応し、再びゴール左下に流し込んだ。

 しかし、後半26分に新潟のFW谷口のゴールで1点差に迫られると、大会史上最多となる6万2517人が駆けつけたスタジアムの雰囲気が一変。クラブ初タイトルがかかった新潟に押し込まれる展開が続いた。

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