名古屋3季ぶりV 激闘延長、死闘PK戦制した GKランゲラック有終の美「最高な終わり方」

 ルヴァン杯を掲げ優勝を喜ぶ名古屋イレブン
 PK戦を制し優勝した名古屋(撮影・吉澤敬太)
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 「ルヴァン杯・決勝、名古屋3(5PK4)3新潟」(2日、国立競技場)

 名古屋が3大会ぶり2度目の優勝を果たした。新潟との熱戦を延長の末、3-3で終え、PK戦を5-4で制した。優勝賞金は1億5千万円。新潟はクラブ初のタイトル獲得を逃した。名古屋は前半にFW永井謙佑(35)の2得点で先行したが、後半に新潟に1点を返され、追加タイムにFW小見洋太(22)のPKで追い付かれた。延長で勝ち越し点を挙げるも、再び小見に同点ゴールを許した。PK戦では5人全員が成功した。今大会はJ1、J2、J3の全60クラブが参加する新方式で争われた。

 守護神ランゲラックが主役となった。PK戦で新潟の2人目が失敗。直後、自らがキッカーとなり、ゴール左へと沈めた。5人目のFW山岸が決め優勝が決まると、歓喜の輪の中心にランゲラックがいた。苦難の末につかんだタイトル。「今シーズンを象徴するような試合になったのかな」と振り返った。

 7月、今季限りで7年在籍したグランパスを去り、母国オーストラリアに戻ると発表。チームは「ルヴァン杯をランゲラックのために」と結束したが、当の本人は違う考えだった。「正直あまり心地よくないなと思っていた。チーム全員で戦うことが重要」と話した。

 数々のスーパーセーブでチームを救ってきたが、周囲は人柄も語る。昨季まで主将だったMF稲垣は「優しさ、思いやりのある心。そういった人間的な部分が特に好き」と表現する。表彰式では優勝カップは稲垣と2人で掲げた。稲垣は「僕は本当に拒否したけど『いや、もうこれは俺のお願いだ。俺の思いなんだ』って。そんなに強く言われることないんだけど」と真相を明かした。

 「試合前から2人で掲げるんだと言っていた。実際にできて、すごくうれしかった」と満足そうな笑みを浮かべたランゲラック。これでグランパスの選手としては最終章となる。「優勝することで最高な終わり方ができるのかなと思っていた。実現できて本当にうれしい」。結末には、よく似合う爽やかな笑顔が待っていた。

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