日本サッカー協会は７日、千葉市内で会見を開き、２０２６年Ｗ杯アジア最終予選Ｃ組のインドネシア戦（１５日、ジャカルタ）と中国戦（１９日、アモイ）に臨む日本代表２７人を発表した。ＦＷ上田綺世（２６）＝フェイエノールト＝が太ももの負傷のため選外となり、ＦＷ古橋亨梧（２９）＝セルティック＝が昨年１０月以来、約１年ぶりの代表復帰。森保一監督（５６）は、古橋に“代役超え”の活躍を期待した。

　ここまでの最終予選の全４試合で先発していたエースストライカーの上田が負傷離脱。緊急事態の中、スコットランドで結果を残し続けてきた２９歳に白羽の矢が立った。上田が離脱した枠に入った捉え方もできるが、森保監督は「全く代わりということではない」とキッパリ。「今回選ぶべき選手として選んだ」と、前向きな選出であることを強調した。

　昨年１０月以来の代表復帰となった古橋。同活動での国際親善試合・チュニジア戦では先制ゴールを決めて結果を残したが、以降は代表から遠ざかった。所属クラブでは３年連続で２桁得点を決めるなど継続的に活躍するも、上田、ＦＷ小川らとの激しいポジション争いもあり、なかなか代表に定着できずにいた。

　ただ、森保監督を含め、代表スタッフはずっと古橋のプレーを追っていた。毎試合映像で確認し、時には現地まで足を運んでいたという。今季、古橋は１０試合で４得点を記録。ＦＷ前田、ＭＦ旗手との日本人トリオで、無敗で首位を走るチームを引っ張っていた姿が評価された形だ。

　日本代表は破竹の勢いで同予選を勝ち進んできた。だが、直近のオーストラリア戦で引き分けて連勝が３でストップ。引いて守りを固める相手を崩しきれず、課題が残った。次戦のインドネシアも同じような試合展開が予想されるため、少ないチャンスを生かせるかが鍵となり、点取り屋の古橋に期待が高まる。

　「ゴール前でピンポイントで合わせて、決めきることができる」と森保監督。代表定着に向けて、古橋が確かな存在感を示し、チームを２６年Ｗ杯に導く。