森保日本 異常事態動じず3発W杯王手 先発5人入れ替えズバリ選手層の厚さ証明 次戦勝てば2位以内確定
「W杯アジア最終予選、中国代表1-3日本代表」(19日、アモイ)
2026年に米国、カナダ、メキシコで共催されるワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会のアジア最終予選C組第6戦が行われ、8大会連続出場を目指す日本は中国に3-1に快勝した。15日のインドネシア戦から先発5人を入れ替えた日本は、前半にFW小川航基(27)、DF板倉滉(27)の得点でリード。後半に中国に得点を許したが、小川がゴールを決めて突き放した。この中国戦が年内の最終戦で、日本は5勝1分けの勝ち点16でC組首位を独走。来年3月20日の次戦の結果次第で同組2位以上が確定し、W杯出場が決まる可能性がある。
中3日での完全アウェーという厳しい状況の中、選手層の厚さを証明した。インドネシア戦から先発5人を入れ替え、先発した久保、伊東が期待に応える大活躍。森保監督は「チーム全員、みんなのエネルギーで勝てた」と総合力の高さを評価した。
世界で活躍する背番号20が地力の差を見せつけた。前半39分、自らのミドルシュートから得た左CKで小川の先制ゴールを演出する絶妙クロス。立ち上がりから攻めあぐねていた重い雰囲気を振り払った。久保は「練習通りに決まってよかった」と淡々と語った。
前半終了間際に伊東も続く。右CKからクロスを上げると、ニアに入った町田がそらして、待っていたフリーの板倉がダイビングヘッドで合わせて追加点。伊東は「アウェーで難しい試合。セットプレーのワンチャンスをものにするのが大事だと思っていた」。1点差に迫られた後半9分には、右サイドで久保と伊東の連係から最後は伊東が完璧なクロス。小川が頭で決めて突き放した。
試合前からスタジアムは異様な雰囲気だった。日本の国歌斉唱中に真っ赤に染まったスタジアムから大ブーイング。試合中もGK鈴木の額あたりにレーザーポインターとみられる緑色の光が照射された。34分ごろには乱入者がピッチに入り、試合が一時中断。予期せぬ事態が続くアウェーの洗礼を受けたが、終わってみれば盤石の勝利だった。
年内最終戦を勝利で締め、5勝1分けとなりグループ首位を独走。3月のバーレーン戦で勝てば8大会連続のW杯出場が決まる。ホームのサポーターの声援を背に受け、歓喜の瞬間を迎える。
◆予選突破の条件は 日本は来年3月20日にホームで行われる次戦でバーレーンに勝つとC組2位以上が確定し、8大会連続のW杯出場が決まる。3試合を残して3位との勝ち点差が10以上となる。引き分けた場合でも他チームの結果次第でW杯の切符を手にする可能性がある。