広島“負ければ終戦”重圧も5発大勝 勝ち点1差で神戸&町田とのV争い残った V4へG大阪戦必勝

 前半、先制ゴールを決める広島・加藤
 後半、ソティリウ(中央)がチーム5点目のゴールを決め、喜ぶ青山(右)ら広島の選手たち(撮影・市尻達拡)
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 「明治安田J1、広島5-1札幌」(1日、エディオンピースウイング広島)

 広島が札幌に5-1で快勝した。連敗を3で止め、勝ち点を68に伸ばして逆転優勝へ望みをつないだ。首位の神戸とは勝ち点1差の2位。勝ち点66の3位町田を含めた3チームによる優勝争いは、8日の最終節で決着する。J2降格が決まった札幌は19位。

 紫のイレブンにV逸危機の重圧なんてなかった。チケットは即日完売。スタンドを埋め尽くしたサポーターの後押しで、広島が5得点のゴールラッシュを見せた。負ければ優勝の可能性が消滅していた一戦で大勝し、スキッベ監督は「次の試合も自分たちはいい試合をして、神戸の友達たちがどういう試合をするのか、楽しみに待ちたい」と、1差で追う首位・神戸の背中を見た。

 勢いづく勝ち方だった。前半8分にFW加藤が先制点を奪うと、1-1の追加タイムにMF東が約40メートルの直接フリーキックをゴールに沈めた。後半はさらに攻勢を強め、PKでMFアルスランが3点目をゲットし、FWソティリウが8分間で2得点。J2降格が決定していた札幌を圧倒した。

 これがリーグ4戦ぶりの勝利。夏場から秋口にかけて破竹の10連勝を見せるも、直近は3連敗で11月3日に首位から陥落した。連敗中は鳴りを潜めていた攻撃陣が奮起し、ドイツ人指揮官は「しばらく点を取れていなかったが、今日たくさん取れて良かった」と笑顔。ホーム最終戦セレモニーでは、2万7105人が詰めかけた今年開業の新スタジアムの客席を見て「なぜこんなに小さなスタジアムを建てたのでしょうか?これでは(観客動員数では)1位にはなれません」とジョークを飛ばした。

 この日は今季限りで現役を引退する38歳のMF青山の引退セレモニーもあり、チームの結束はさらに深まった。1ゴール1アシストの加藤は「広島にシャーレを持ち帰りましょう!」とサポーターに宣言。運命の最終節は8日・G大阪戦(パナスタ)だ。全てを懸けて4度目のリーグ制覇をつかみにいく。

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