元日本代表MF稲本潤一が今季限りで現役引退を発表「ここ2、3年は毎年引退のことを考えていた」 今後へ指導者の道へ 日韓W杯で初勝利、決勝T進出に貢献
サッカー元日本代表で関東サッカーリーグ1部・南葛SCのMF稲本潤一(45)が4日、現役引退を発表した。都内で会見し「今シーズンをもって引退することを決めました」と明らかにした。「正直、ここ2、3年は毎年引退のことを考えていた。今年に関して言えば、今の自分の力ではチームの力になれないなと思った」と説明した。
稲本は1997年にG大阪の下部組織からトップチームに昇格。その後は01年に英プレミアリーグのアーセナルに移籍し、07年にはドイツ1部フランクフルトに加入するなど、海外でも活躍を見せた。
日本代表では02年の日韓W杯に代表選出され、初戦のベルギー戦、2戦目のロシア戦でゴールを決めるなど日本代表初の決勝トーナメント進出に大きく貢献。その後も06年ドイツ大会、10年南アフリカ大会と3大会連続でW杯出場を果たした。
10年にJリーグ復帰後は川崎や札幌、相模原でプレー。22年からは南葛SCに加入。今季は川崎時代の恩師である風間監督が就任し、コーチ兼任としてチームの成長を支えていた。
会見には「キャプテン翼」の原作者で南葛SCの高橋陽一オーナー兼代表取締役社長も出席。自身が描かれた記念の絵を贈られた稲本は「ちょっと鳥肌が立ちましたね」と感激。「くれるかなとちょっと思ってた」と笑わせた。
今後については「これだけやっていると現場から離れるのは寂しいし、指導者の道へ行くと思う。現場で悔しがったり楽しかったりという思いをしていきたい」と話した。