不変の強さを支える神戸の活気 武藤「普段は仲がいいが、サッカーになれば違うところは違うと言い合う」
「明治安田J1、神戸3-0湘南」(8日、ノエビアスタジアム神戸)
神戸が3-0で湘南に快勝し、勝ち点72で2連覇を果たした。リーグ連覇は2020、21年に達成した川崎以来で6クラブ目。前半にFW宮代大聖(24)、MF武藤嘉紀(32)が得点して主導権を握り、最終節まで3チームに優勝の可能性があった混戦を制した。11月に天皇杯全日本選手権を制した神戸は、同一シーズンで複数の主要タイトル獲得も初めて。
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神戸の公開練習を見ると、生命力に満ちたサッカーを感じる。全力で走って全力でボールを奪い合う。時折、子供がボールを蹴っているような歓声が上がり、試合では見られない笑顔もある。インターバルのホイッスルが鳴ると、みんな喉を鳴らして水を飲み干す。一方、選手のSNSにはチームメートと過ごす休日の様子がたびたび投稿され、互いにコメントし合っている。
武藤に「個性の強い負けず嫌い集団だと思っていたが、仲の良さも印象的ですね?」と尋ねると、彼は「普段は仲がいいが、サッカーになれば違うところは違うと言い合う」と首を振った。「仲良しこよしでサッカーをやっているわけではないので思ったことは口にするし、後輩からすれば、怖くて仕方ない先輩だと思われることもあると思う。それも後輩に成長してほしいという思いの一面だから」。高め合う中で生まれる活気が不変の強さを支えている。(デイリースポーツサッカー担当・中野裕美子)