町田・原FD、黒田監督を高評価 J1初挑戦で大躍進の3位「大変エキサイティングなシーズンだった」

 J1町田の原靖フットボールダイレクター(FD、57)が12日、町田市内で取材に応じ、「出来すぎと言いますか、大変エキサイティングなシーズンだった」と、クラブとしてJ1初挑戦となった今季を総括した。

 前半戦を首位で折り返すも秋ごろから失速。史上初となるJ1初昇格1年目での優勝を最終節で逃したが、初昇格のクラブ初年度では最高位となる3位でシーズンを終えた。「黒田さんを中心に選手もまとまって戦ってくれたなと、たくましさを感じた1年でした」と振り返った。

 黒田剛監督は就任からわずか2年で、当時J2の15位だったクラブをJ1の3位まで大きく躍進させた。原FDは「今年に関しては、J2で優勝してそのまま昇格してきたフットボールがどのぐらいJ1で達成できるのか、通じるのかっていうことを目標にしていた。そういった部分ではぶれずにしっかり費やしてくれました。(J1で)1年目のシーズンとしてはすごい高い評価だったかと思います」とうなずいた。

 躍進の一方、原FDは、激しい優勝争いを繰り広げた神戸、広島との間に感じた大きな差を口にした。神戸は天皇杯を制し、ACLEに参加。広島もACL2を含めた過密日程を戦い抜いており、選手層やマネジメントの部分で見習う部分があったという。「まだまだ常勝チームになるためにはやるべきことは多いかなという印象はありますね」と課題を口にした。

 今夏にはMF相馬、DF中山といった日本代表の大型補強を行ったが、来季は少ないポジションのピンポイント補強を中心とし、現存戦力の引き上げを図るのが基本線だという。「神戸、広島さんを見ると、ここからはそういった方向になっていこうかなと思います」と、上位クラブの編成を参考にしていく方向性を示した。

 今季は当初の目標であった「5位以上」を達成。ただ、慢心はなく来季は「もっとマークも厳しくなる」と警戒を寄せる。来季の目標については黒田監督、藤田社長とも相談中のため明言は避けたが「5位以上の上位に今後定着していくには、またひと作業必要」と話した。

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