今夏のパリ五輪に続き２０２８年ロサンゼルス五輪を目指す男子日本代表監督に再任した大岩剛監督（５２）が１３日、都内で就任記者会見を開き、「パリ五輪の活動の経験を生かしながら、次のロス五輪に向かって行きたい」と意気込んだ。

　Ｕ－２３代表での参加となった９２年バルセロナ大会以降、初の２大会連続で五輪を指揮することになった大岩氏。再任に至った経緯については、パリ五輪終了後から早い段階でオファーがあったといい「その中で私自身に評価をしてくださるＪのクラブも含めて整理しながら、今回の続投のオファーを受ける決断をしました」と明かした。

　パリ五輪では一部海外クラブ所属選手が招集できず、２４歳以上のオーバーエージ枠も使用できない中、１次リーグを３勝全勝で突破しベスト８の成績だった。日本サッカー協会は選手招集に制約がある状況下での手腕を高く評価。山本昌邦ナショナルチームダイレクターは「これ以上の経験値があって、さらに先を目指せる監督はいない。五輪は国民の熱狂的な盛り上がりを考えると本当に重要な大会。一方でサッカーだけ育成年代だということもある。育成と勝利を目指す究極の仕事ですから大岩監督にお願いしました」と信頼を口にした。

　ロサンゼルス五輪世代となる現在のＵ－１９代表は、来年のＵ－２０Ｗ杯まで船越優蔵監督（４７）が引き続き指揮を執る。大岩監督が本格的に活動をスタートするのは来年６月～７月ごろで、９月にロス五輪の予選に関わるＵ－２３アジア杯で指揮を執る。大岩監督は「ロス五輪でも基準、目標を明確にした中でチームを作り上げたい。メダルに向けて、サッカー界もだが五輪という大会は日本国民のみなさんが非常に注目をして見ていただける大会ですので、そういう方たちの期待も十分に理解をしている」と責任を口にした。