中村憲剛氏 引退試合で吉田沙保里さんに食らったタックルに「気がついたら倒れていた」「これか、世界を制したのは」
「明治安田presents・中村憲剛引退試合」(14日、Uvanceとどろきスタジアム)
これぞ“等々力劇場”という、川崎らしい笑いにあふれた中村憲剛の引退試合となった。
「なでしこフレンズ」と「ケンゴフレンズ」とのエキシビションでは、女子レスリング金メダリストの吉田沙保里のタックルを受けて転倒。中村氏は「気がついたら倒れていた。これか、世界を制したのはと」と話しながら「ちょっとやってほしかったので寄せにいった」と明かした。
引退試合では前半の「JAPANフレンズ」での45分間で2本のPKを含む3得点1アシスト。後半の「KAWASAKIフレンズ」では3-3で試合終了間際の後半45分にエリア手前からのFKを得ると、なぜかキッカー・中村氏に主審まで壁に加わると、ベンチから元日本代表DF内田篤人氏が駆け寄って記念写真の撮影となった。
仕切り直しのFKは「(前半で)2本外していたので完全にビビっていた。正直、置きに行ってましたね。自分でもビックリするぐらいに」と話ながら、右足を振り抜いて見事にFKを決めて決勝点を奪う。最後は追加タイム「14秒」でリードを守り切って勝利だ。
試合後のセレモニーでは、板前姿の川崎FW家長が記念の寿司桶とマグロの握りを届けると、同じく板前姿の日本代表DF谷口彰悟がお茶を差し出して、現役生活の“上がり”となった。
この日のハイライトを「やっぱり最後じゃないですか。家長と谷口がお寿司とお茶を持って来て。普通、引退試合ってちょっとしんみりするかと思ったが、最後を笑いに持っていくあたりが、わがチームだなと」と笑顔だ。
現役引退から4年がたった引退試合に「もう“上がり”ましたね。4年間とちょっとかかったが、みなさんの前でプレーできて、楽しい時間を共有させていただいた。もう思い残すことはない」と晴れやかな表情で話していた。