イニエスタ氏 夢の時間!引退試合に豪華レジェンド集結「私の時間は止まらない」新たな伝説紡ぐ旅へ
「イニエスタ引退試合、バルセロナ・レジェンズ2-1レアル・マドリード・レジェンズ」(15日、味の素スタジアム)
サッカーの元スペイン代表MFで、J1神戸でも活躍したアンドレス・イニエスタ氏(40)の引退試合となる「エル・クラシコin東京」が15日、東京・味の素スタジアムで開催された。イニエスタ氏擁するバルセロナ・レジェンズと、永遠のライバルであるレアル・マドリード・レジェンズの一戦。試合は終了間際のイニエスタ氏のパスから決勝点を奪ったバルセロナが2-1で勝利。愛する仲間と日本のファンの前で、現役生活に別れを告げた。
リバウド、サビオラ、ロベルト・カルロス、カンナバロ、カシージャス…。“魔術師”と呼ばれた希代の名選手・イニエスタ氏の引退試合に、豪華絢爛(けんらん)なレジェンドが一堂に会した。
「日本は何年も過ごした大切な場所。レアル・マドリードの選手たち、バルセロナのチームメート、みなさんとこの時間を共有できたことに非常に感謝している」
スタジアムへ駆けつけた4万5725人のファンにとっても夢の時間となった。開始早々にはイニエスタ氏と元スペイン代表MFシャビ氏が、全盛期をほうふつとさせる連携を見せて場内をわかせると、前半31分には元アルゼンチン代表FWサビオラ氏のゴールでバルセロナが先制点を奪った。
後半はレアルが攻勢に転じると、後半32分にはエリア内のファウルで与えたPKを決められて追いつかれる。それでも数々の奇跡を起こしてきた“魔術師”は追加タイムの後半49分に右サイドからクロスを上げると、これが相手のオウンゴールを誘う決勝点となり、見事に勝利を収めた。
バルセロナ、スペイン代表で数々のタイトルを獲得し、2018年から23年までは神戸でプレーして日本のファンを魅了。「日本におけるサッカー人生は素晴らしいものだった。家族との時間も含め、素晴らしい時間を過ごせた日本に戻ることができて満足している」とした。
大歓声を受けた盟友・シャビ氏とのプレーにも「僕も彼も前ほどのレベルではないが、われわれのつながりをプレーしながら思い出すことがあった」という。仲間たちも、サビオラ氏が「偉大な選手。彼とプレーすることは僕にとって特別な権利を得た感じだった」と話し、イニエスタ氏との最後の時間を楽しんでいた。
今後については「私のサッカーキャリアは終わったが、私の時間は止まらない。今から指導者ライセンスを取ることも考えている」と明かしたイニエスタ氏。愛する日本での試合を節目に、新たな伝説を紡ぐ旅を始める。
◆アンドレス・イニエスタ 本名・アンドレス・イニエスタ・ルハン。1984年5月11日、スペイン・アルバセテ県フエンテアルビージャ出身。8歳でバルセロナの下部組織に入団し、02年にバルセロナでトップデビュー。欧州チャンピオンズリーグ4回など32個のタイトルを獲得した。18年5月に神戸入団を発表、約5年間在籍した。23年夏の神戸退団後はエミレーツ・クラブ(アラブ首長国連邦)で1年プレーした後、7月に退団。スペイン代表では129試合14得点。W杯には06、10、14年と3大会連続で出場した。171センチ、68キロ。家族はアンナ夫人と2男3女。