サッカー日本代表・森保監督が1年の抱負 3・20バーレーン戦でW杯出場権つかむ 「油断なく凡事徹底していけるように」

 2025年の抱負を色紙にしたためた日本代表・森保監督(撮影・佐藤厚)
 こぼれんばかりの笑顔を見せる日本代表・森保監督(撮影・佐藤厚)
 ボールを手に笑顔を見せる日本代表・森保監督(撮影・佐藤厚)
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 サッカー日本代表の森保一監督(56)が、報道陣の合同インタビューに応じた。2024年のアジア杯はベスト8で敗退したが、その後の2026年北中米W杯アジア最終予選では圧倒的な強さで成長を印象づけた森保ジャパン。次戦3月20日にホームで行われるバーレーン戦(埼スタ)に勝利すれば8大会連続8回目のW杯出場が決定する中、目標とするW杯優勝へ、前年の2025年にどのような進化を見せるのか。指揮官が重要な1年へ向けての抱負などを語った。

  ◇  ◇

 -24年の振り返りを。

 「確実に進化しているかなと。アジア杯ではタイトルが取れず悔しさや、まだまだ足りない部分はありましたが、拮抗(きっこう)した試合を勝っていくカタール(22年W杯)から得点をより重ねることができ、より堅く粘り強い守備ができていると思います」

 -自身の采配で次への糧にしたいシーンは。

 「(1対2で敗れたアジア杯準々決勝の)イラン戦。(終盤に)戦術変更があれば、人を代えていれば勝てたかなと。采配で的確な判断と決断ができるようにという局面はあったと思います」

 -3月のW杯最終予選でW杯出場がかかる。1年をどういう年に。

 「まずはW杯の出場権をつかみ取れるようにバーレーン戦へ向けて挑みたいです。進化、成長して、さらに前進していきたい。隙や油断がなく凡事徹底していけるようにしたいと思います」

 -今年を漢字1字で。

 「『進』ですかね。あとは『増』」

 「(2つの漢字は)いろんな意味で一緒かなと。『増』はW杯の出場権をつかみ取るため、W杯で勝つため、世界一になるためにパワーをつけていくことを常に考えていく。それとサッカーに関心を持っていただく人が増していくように」

 -必要な力とは。

 「勝つための力だと思います。W杯は競技の力だけで勝てる場ではない。国の関心事として日本全国、世界各国にいる日本人、サポーターのみなさんに気を送ってもらう。そのパワーがなければ勝てないですね」

 -漫画『ドラゴンボール』の元気玉みたいな?

 「そうですね(笑)」

 -次のW杯でのチームを100%とすれば、今は何%まで来ている。

 「間違いなく力はついてきている。過去の結果と比べたら明らかに違う。日本サッカーの歴史の積み上げが今回の結果として表れているなと。ただ、9月以降の親善試合で見えることもあるので、50~60%ですかね」

 -W杯出場を決めれば本戦まで1年間ある。

 「最終的にできるだけ多くの選手を見た中で、W杯へ最高のチームを作っていきたいですね」

 -新しい選手が入ることで刺激になるのでは。

 「ただ、力が(代表基準に)達していないのに経験させるだけだと、元々いるコアの選手たちのモチベーションが下がってしまう。誰もが『この選手は呼ばないとおかしい』というぐらいでないと。選手たちには結果と存在感を自チームで見せてもらいたいです」

 -世界一を目指す上でW杯前年の今年は重要。親善試合は強豪国との対戦を希望する。

 「やりたいと思っています。出向くこと(アウェー)もやっていきたいです。W杯を日本で戦うことはないですし、最終予選でも試合前に国歌の時にブーイングされたり、レーザーポインターを当てられたりした。日本の価値観をひっくり返される環境で、当たり前に戦える力をつけないといけないと思います」

 ◇森保 一(もりやす・はじめ)1968年8月23日、静岡県掛川市生まれ、長崎市育ち。長崎日大高を卒業後、当時日本リーグのマツダに入社。後に日本代表を務めたオフト監督に見いだされ、92年に日本代表入り。93年のW杯米国大会予選で「ドーハの悲劇」を経験した。Jリーグ開幕後は広島、京都、仙台でプレー。2003年の現役引退後に指導者へ転じた。12年に広島の監督に就任してJ1を3度制覇。17年に東京五輪代表監督に就き、18年W杯ロシア大会後に日本代表監督へ就任。22年W杯カタール大会1次リーグでドイツ、スペインを破ってベスト16に導き、大会後に26年北中米W杯へ向けて日本史上初となるW杯後の代表監督続投となった。

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