東海大相模 国立決めた!初出場で4強入り 24年夏甲子園8強“野球部超え”の快進撃に有馬監督「夢のよう」
「全国高校サッカー選手権・準々決勝、東海大相模2-1明秀学園日立」(4日、Uvanceとどろきスタジアム)
準々決勝4試合が行われ、初出場の東海大相模は明秀学園日立(茨城)に先制を許したが、MF沖本陸(3年)、MF高畑旺崇(3年)の得点で2-1で逆転勝ち、ベスト4入りを決めた。準決勝(11日・国立競技場)の相手は流通経大柏(千葉)に決まった。
野球の名門校がサッカーで快進撃だ。東海大相模が、初出場で国立進出を決める4強入り。2011年から就任し、サッカー部を強豪に押し上げた有馬信二監督は「選手たちが素晴らしい。目から汗が出た。感動しています」と感極まった。
鮮やかな逆転勝ちだった。前半34分に先制点こそ許したが、そのすぐ6分後に反撃。右サイドからのパスにMF沖本陸(3年)が頭で反応すると、後半25分には、ゴール真正面でボールを受けたMF高畑旺崇(3年)が豪快にネットを揺らした。サイドチェンジを起点に何度も好機をつくった形。高畑は「普段から練習していてスムーズにできた。冷静だった」と実感を込めた。
東海大相模と言えば、前巨人監督の原辰徳氏や、1984年ロサンゼルス五輪柔道金メダリストの山下泰裕氏(現・日本オリンピック委員会会長)の母校で、世間的にも野球と柔道のイメージが強い。その中で4強入りし、サッカーで全国に名をとどろかせた。さらに昨夏の甲子園8強だった野球部も超えた。指揮官は「やばいですね」と驚きつつ、「東海大相模がサッカーで国立に行くなんて、(就任の)11年を思い出すと、誰も信じてくれないと思う。夢のようなひととき。最高です」と上機嫌で笑った。
準決勝では、この日に8-0という圧倒的なスコアで上田西を下した流通経大柏と対戦する。有馬監督は「8-0!?流経、ちょっとやばいな。バレるまで12人で戦おうかな」と冗談を飛ばしつつ、「立ち向かっていくしかないじゃないですか。逃げてもしょうがないんで」。最後は勝負師の顔に戻り、国立での大一番を見据えた。