日本代表・MF久保が決勝アシスト&トドメ弾 3年前ピッチに立てなかった男が見せた成長の証し「目標はここではない」

 後半、追加点のゴールを決め、走り出す久保(撮影・棚橋慶太)
 後半、チーム2点目のゴールを決める久保(撮影・棚橋慶太)
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 「W杯アジア最終予選、日本代表2-0バーレーン代表」(20日、埼玉スタジアム)

 2026年W杯北中米3カ国大会の出場権を手にした日本代表。8大会連続8度目の切符獲得へ、MF久保建英(23)が試合終盤に貴重な追加点を決めた。途中出場したMF鎌田大地(28)は先制ゴールで勢いをつけた。頼もしい2人の姿が、歓喜にわく埼玉スタジアムにあった。

 青く染まったホームのピッチ上で久保が躍動した。大一番で、1アシスト1ゴールと獅子奮迅の大活躍。この日のプレーヤー・オブ・ザ・マッチにも選ばれた主役は「たくさんのファン、サポーターの前でW杯を決められてよかった」と胸を張った。

 前半7分、チーム初シュートを放つと、直後にはコーナーキックからの“幻の先制弾”を左足で演出。さらに後半21分には中央で抜け出しボールを受けると、相手を引きつけながら体を反転させて鎌田に絶好のパスを出し、先制点をアシストした。

 そして、同42分にはゴール左の角度がないところから左足でダメ押しの2点目を突き刺した。「キーパーが(久保の)クロスを待っていたので、ゴールいけるかなと思っていったら入ってよかった」と声を弾ませた。

 「今回はチームの一員という感覚はある」

 3年前、前回大会の最終予選ではメンバーに選ばれたものの、本大会出場を決めたオーストラリア戦のピッチに立つことはできなかった。「(出場決定は)うれしかったが、全然納得してなかった。欧州のリーグで出られているのに、なんで(代表の)試合に出られないんだと」。弱冠20歳のホープはベンチでもどかしさを募らせていた。

 ただ、代表でも確固たるポジションを得た今は、当時を若気の至りと突き放せる。「他人をうらやましく思う必要もなくなった。幼稚さ、幼さも抜けて、いい選手になれたかな」。心身ともに飛躍を遂げ、もはや日本代表に不可欠なエースとなった23歳は「僕たちの目標はここじゃない。W杯で強い相手と対等以上に戦う」と言い切った。その鋭い視線は既に本大会にだけ向けられている。

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