ザック必勝宣言「後回しにはできない」
「W杯アジア最終予選、ヨルダン-日本」(26日、アンマン)
自分たちで考えて勝て!24日に直前合宿地のカタールからヨルダン入りしたサッカー日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(59)が25日、勝てば5大会連続のW杯出場が決まるヨルダン戦(26日、アンマン)の前日会見に臨み、この試合でのW杯本大会出場権獲得への決意を語った。監督の指示にこだわり苦戦したカナダ戦の反省を踏まえ、選手が自ら考えてプレーすることを求めた。
詰め掛けた100人以上のメディアをしっかりと見据え、ザッケローニ監督が必勝宣言。「明日の試合で決めたい。チーム全員が気持ちの状態でそうなっているのではないかと思います。私の選手を信頼しています」。1週間のカタール・ドーハの直前合宿でつくり上げたチームに自信を見せた。
勝利へのキーワードは「選手のイニシアチブ(主導権)」だ。22日のカナダ戦は、トップ下に入った香川に「右の岡崎、左の乾に近づき過ぎないように」と指示が出ていた。従った結果、選手間の距離が開きすぎ、効果的な連係を築けなかった。
選手は監督の指示とは異なるプレーをする必要もあるのではないか。会見で問われた指揮官は「相手がどう出てくるのか想定はできますけど、試合にならないと(先は)読めない。近くにいるチームメートの特徴も変わるので、個の局面では選手がイニシアチブをとらないといけない場面も出てくる」と明言。時には、選手の判断でプレーを変える必要性を認めた。
W杯予選前に強化試合を挟むこと。敵国への入国を遅らせ、優れた環境でキャンプを張ること。ザッケローニ監督の要求はほぼすべてかなえられ、当面の目標であるW杯出場を決める試合までたどりついた。後は結果を出すだけだ。「スタメンはすでに決めた。(W杯決定を)後回しにはできないと思っている」。不退転の決意で大一番に挑む。