「本田司令官」ブラジル戦も“指揮”
「W杯アジア最終予選、イラク0‐1日本」(11日、ドーハ)
MF本田圭佑(27)=CSKAモスクワ=が、万全を期してブラジルに乗り込む。イラク戦は右太ももの張りのため欠場したが、ベンチから指示を飛ばした。前半36分の「給水タイム」時にDF長友からアドバイスを求められると、身ぶりを交え熱っぽく口を開いた。
「相手もバテてスペースができてくる。そうしたらどんどん上がっていけ」
「キヨ(清武)にもっとスペースをつくってもらえ」
0‐0で迎えた後半27分の「給水タイム」でも、同様の光景が繰り返された。ほかのベンチメンバーがボトルを運び、手渡す中、ザッケローニ監督と並びタッチライン際に立った。その姿は、まさに司令官だった。W杯アジア最終予選、本田が先発した計6試合は4勝2分けの負けなし。1試合平均得点は2・2で、不在時は1に半減。その影響は、イラク戦でも浮き彫りになった。
背骨となる4番の不在で、攻撃の「間」「タメ」が消えた。この日も日本は余裕を失い、悪循環に陥った。しかし、これもブラジル戦に照準を合わせるため。試合前のアップに参加。試合後もフィジカルコーチの指示の下、控え組や出場時間の少なかった選手らとともにダッシュなどの体力メニューを消化した。
復帰は秒読み段階に入った。コンフェデ杯初戦となるブラジル戦ではピッチ上の“監督”となり、世界の列強をなぎ倒すため、タクトを振る。