本田ミラン移籍は「今はうわさレベル」
サッカー日本代表MF本田圭佑(27)=CSKAモスクワ=は本当にイタリア・セリエA(1部リーグ)のACミランに移籍できるのだろうか?21日付の同国スポーツ紙「コリエレ・デロ・スポルト」が、同クラブが本田を獲得すると報じたばかりだが、真相はどうなのか。コンフェデ杯を取材中の伊紙記者2人に、本田の評価と移籍情報について聞いた。
ビッグクラブへの加入と活躍を思い描く本田にとって、障害になるのは27歳という年齢と移籍金の高さだ。伊スポーツ紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」のルイージ・ガーランド記者はACミランによる本田獲得を「以前はあった。今はうわさレベル」と指摘する。
ACミランはエンポリ(セリエB、2部相当)所属でU‐21イタリア代表のリカルド・サポナーラ(21)という選手の来季からの獲得を決めている。得点とアシストの両方に実力を発揮できるタイプで、本田と役割が重なる上に、何しろ、若い。同記者は本田の実力を「日本で一番危険な選手」と評価しながらも、「サポナーラの獲得が決まったから、本田への気持ちはやや薄くなったのでは」と分析した。
一般紙「コリエレ・デラ・セラー」のパオロ・トマセッリ記者は、一方の問題点「移籍金」について指摘する。「ACミランは本田の移籍金を支払う準備ができていないのでは」と見ている。昨年1月にセリエA・ラツィオ行きが持ち上がった際は1600万ユーロ(当時のレートで約16億円)という移籍金がネックになった。今夏はそこから数億円程度に減額されるという報道もあるが、本田が半年後にCSKAモスクワとの契約満了を迎え、移籍金ゼロで獲得できることを考えると割高感はいなめない。
現段階でスムーズにACミラン入団が決まるとは言い切れないが、移籍市場は一夜にして状況がガラリと変わるだけに、予断は許さない。