ザック、DF陣を「心の底から信頼」
日本サッカー協会は29日、国際親善試合キリンチャレンジカップのグアテマラ戦(9月6日、長居スタジアム)、ガーナ戦(同10日、横浜国際総合競技場)に臨む日本代表選手23人を発表した。攻撃陣では東アジア杯組の斎藤学(23)=横浜M、大迫勇也(23)=鹿島=を復帰させた一方で、失点が目立って崩壊寸前の守備陣は顔ぶれが変わらなかった。アルベルト・ザッケローニ監督(60)は、現状のDFラインメンバーへの絶対的な信頼を口にした。
ザックが“不変の愛”を叫んだ。6月のコンフェデ杯から直近7試合で19失点。特にコンフェデ杯3試合、直前のウルグアイと、強豪国相手には成すすべなく失点を重ねた。W杯まで残り10カ月を切った中での大きな不安要素。それでも部分的なてこ入れを施した攻撃陣とは対照的に、守備陣には一切手を入れなかった。
「このDFラインを心の底から信頼している。世界中から好きなDFを取ってもいいと言われても、変えたくないと思うほどのメンバーがここに名を連ねている」。11年アジア杯からチームを支えてきた吉田、今野のセンターバックコンビを中心とした守備陣に、改めて熱烈な言葉で絶対的な信頼を表した。
指揮官は“バランス”と“コンディション”で十分に対応可能とみている。失点はDF陣だけの問題ではないとし、「前線からの選手との絡みを考慮するのが大切。他のラインといかに連動できるか」と、チーム全体としてのバランス修正に着手する構え。また、6~8月は欧州リーグがシーズン終盤からオフ期間だったことを挙げ、「数人の選手のコンディションが上がってないこともあることが決定的な理由としてある」と、時期の問題との見方も示した。
メンバー選考について「柱は年内に固まってくる」と話した指揮官。新戦力を試す時間は限られている中で、守備面では現メンバーとの“心中”をにおわせた。信頼に応えられるか。守備陣にとって、9月の2連戦は大きな試金石となる。