岡崎“無我の境地弾”で得点歴代3位へ
「国際親善試合、日本-グアテマラ」(6日、長居)
サッカー日本代表は試合前日の5日、試合会場で公式練習を行った。右サイドでの先発出場が濃厚なFW岡崎慎司(27)=マインツ=は、格下相手となる一戦に向けて完勝を目指すことを強調。その上で、あと2得点に迫ったAマッチ得点数で歴代3位の原博実(54)を上回るために「集中した状態に感覚で打つと入っている。その場面を多くつくりたい」と“無我の境地弾”で原超えを目指す。
相手が格下であっても、気持ちを緩めるつもりはない。最終調整を終えた岡崎は、確かな口調で語った。「相手がどこでも、そこはモチベーションには関わらない。意識次第で重要度は変わるので。だから明日は勝ちもそうだけど、内容にもこだわりたいですね」。侍ストライカーは、内容も伴った完勝を目指す。
超えなければいけない壁がある。マレーシアでのアジアサッカー連盟の会議に出席していた原強化委員長が、この日の朝に帰国。宿舎内で岡崎と顔を合わせると「(記録まで)あと2点ですよ」と声をかけられたという。現役時代に“アジアの核弾頭”と恐れられた原技術委員長は、Aマッチ通算37得点。同35得点の岡崎がグアテマラ戦でハットトリックを達成すれば、一気に抜き去る。岡崎自身も「結果としてついてくるものだけど、個人としては毎試合、点を取るのを課題としているので、どんな相手でも点を取りたいですね」と意欲を見せている。
量産のためにも、必要なのが“無我の境地”だという。南アW杯後からドイツで牙を研ぐストライカーは「考えてシュートを打つと外れる。逆に100%集中した状態で、感覚で打つと入っている」。6月のコンフェデ杯でも輝きを放っただけに、その言葉には重みがある。「1試合を通して、その状態を多くつくりたい。その場面をつくることは自分の成長にもつながる」。高みを見据える侍が、まずは「原超え」を狙う。