柿谷、地元・長居で輝いた 本田も絶賛

 「キリンチャレンジ杯、日本3-0グアテマラ」(6日、長居)

 桜の聖地に凱旋弾を刻むことはできなかった。“ホーム”の大歓声に迎えられ、後半から1トップに入った日本代表FW柿谷曜一朗(C大阪)は、同21分にペナルティーエリア外から放ったシュート1本のみで無得点。C大阪所属の選手としては2002年6月14日の日韓W杯チュニジア戦の森島寛晃氏以来となる、長居でのゴールはならなかった。それでも柿谷は、どこか満足感に包まれたような穏やかな表情で試合を振り返った。

 「(長居で)試合に出れてうれしかった。最高ですね。ここで出れたことはいい思い出というか、特別なことなので」

 ゴールこそなかったが、周囲との連係は試合を重ねるごとに向上している。前半のアップ時にはMF本田と話し込んだ。「しっかりシュートで終わろうと話した。きれいに崩そうとしていたので、まずゴールを取れるだけ取ろうと」。ピッチに立つと、自身のゴールより日本の勝利だけを追い続けた。

 そんな柿谷に対し、本田は「曜一朗は点を取れなかったけれど非常にボールが収まる。ようやくこういうタイプの1トップが出てきた。今まで代表の1トップは両極端だった。デカいけど足元がうまくないタイプと、足元がうまくても数字を出せないタイプ。曜一朗はすべてを兼ね備えている」。独特の表現で、これ以上ないほどに称賛した。

 「自分のゴールより、日本が勝てたことが大事。周りとの連係も前回より良くなった」。確かな手応えをつかんだ柿谷が、1トップ争いで一歩抜け出した。

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