2連敗も本田「ブレることが一番ダメ」
「国際親善試合、ベラルーシ1‐0日本」(15日、ジョジナ)
サッカーの日本代表は、15日にベラルーシ・ジョジナで行われた国際親善試合・ベラルーシ戦に0‐1で敗れた。セルビア戦(11日)に続き、2試合連続で無得点に終わった今回の欧州遠征。8カ月後のW杯へ、FW本田圭佑(27)=CSKAモスクワ=は危機感を抱きながらも「悲観していない。ここでブレることが一番ダメ」と前を向いた。
試合終了から1時間後、最後に控室を出てきた本田は、スタジアム通路でザッケローニ監督と意見交換した。約10分間、身ぶりを交えて語る真剣な表情はいつもの“熱”を取り戻していた。
「W杯用にさらに大きなものを披露しようと、今は組み立てている段階。新たなトライをしていることで、前と同じようにすれば得点もできたかもしれないけど、うまくいかない。新しくトライしていることによって前の良さが出ていない。チグハグさはあるけど、選手、監督を中心に、そこは悲観はしていない。ここでたたかれてブレるようなことがあれば、それが一番ダメ」
新たなトライとは、セルビア戦の前半31分のように、複数の選手で縦、横の動きを絡めた連係、連動した短い高速パスによる攻撃だろう。サイドで数的優位をつくって崩し、クロスから仕留める‐。アジアを制した武器がコンフェデ杯では通用しなかった。だから、本田は「(一昨年の)アジア杯で優勝したようなサッカーをW杯でするつもりはない」という。
さらに、サッカー観をぶつけ合うような連日のミーティング、議論は熱を帯びているという。
「危機感は既にあの(前回の)W杯と似たような感じで、『このままやと負けるよ』というのは今の段階で選手全員が抱いて話し合いをやっている」
スタイルを研ぎ澄ませる、変革の時。本田の言葉を信じれば、東欧での「どん底」がW杯への糧になる。そうであれば、払った授業料も高くはない。