強弁ザック監督、結果より内容重視

 日本サッカー協会は7日、ベルギー遠征(11~21日)の日本代表選手23人を発表した。オランダ(16日)、ベルギー(19日)という強豪との対戦を控え、会見でアルベルト・ザッケローニ監督(60)は試合結果よりも内容を重視する考えを示した。Jリーグで活躍する選手は選出されず、顔ぶれに新鮮味はなし。保守的な選考の印象がぬぐえなかった。

 ザッケローニ監督は進退論をけん制しているかのようだった。「この時点では結果より内容が大切というのが強い。ここ数試合で勝つのが目標ではない」。FIFAランクは日本の44位に対して、オランダが8位、ベルギーは5位。完敗もありえる中で、指揮官は勝負を度外視する考えを示した。

 10月の東欧遠征は、就任後初となる2試合連続完封負け。指揮官の手腕を疑問視する世論もあったが、「勝ってる時は何でもよく、負けている時はすべては悪く進んでいるという話もあるが、そういうことに目を向けてはダメと思う」と相手にしなかった。

 大迫勇也(鹿島)、高橋秀人(FC東京)が復帰したものの、J1得点ランクトップの大久保嘉人(川崎)や、実績のある佐藤寿人(広島)の選出はなし。大迫らの復帰は「ローテーション」と表現され、選手選考で代表の停滞ムードに刺激を与える様子はない。

 来年6月のW杯ブラジル大会の代表は「まだ決まっていない」と言い切る指揮官の言葉とは裏腹に、常連組以外にチャンスはほとんど与えられていないのが現実だ。原技術委員長は「目先の試合でどうこうは考えていない」と更迭論を否定しているが、よりどころにする「内容」すら伴わなければ、W杯本番への見通しが暗くなるのは確かだ。

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