柿谷“批判”歓迎 6戦ぶり弾で応える
「国際親善試合、オランダ-日本」(16日、ゲンク)
欧州遠征中のサッカーの日本代表は12日、ベルギーのゲンクで合宿を開始し、日本代表のFW柿谷曜一朗(23)=C大阪=が「批判」を歓迎した。今年7月の東アジア杯(韓国)でブレークして以降、代表では5試合無得点と沈黙が続く。待望の若きエース候補は「いろいろ言われてこそ」と批判を甘受し、すべてをエネルギーに変えて勝利のゴールを目指す。
10月の東欧遠征から帰国後、柿谷はC大阪で3戦2発。勝負強さは圧巻で、その実力に甘いマスクも加わって人気はうなぎ上り。イタリアの時計メーカーとスポンサー契約を結ぶなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
「チームとしてやることはハッキリしている。一緒にやってきて、お互いのところ(特徴)も分かっていかないといけないというのもあるけど、大事なのは練習より試合でどれだけ合わせていけるかだと思っている」
代表では3カ月間もゴールがない。相手守備陣の裏へ抜ける一瞬の動き出しを評価されながらも、肝心のパスが出てこない。柿谷は「誰かの良さだけを引き出すというチームではない」と周囲との連係不足という見方はしていない。
要求しろ。遠慮するな。もっとできる‐。そう言われても「(プレーを)抑えているわけではない」と返し、5試合無得点の現状には「(心境的には)そんなに引っかかっているわけではないけど、一番前(FW)で出ているからにはいろいろ言われて、言われてこそだと思う」。腹をくくり、エースとして重圧とも向き合う覚悟だろう。
6戦ぶりの得点、そしてニッポン再浮上のカギは、やはり柿谷自身にある。