ザック監督が打倒オランダ「秘策」伝授
「国際親善試合、オランダ‐日本」(16日、ベルギー・ゲンク)
日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(60)が13日、報道陣の目の前で打倒オランダの「秘策」を徹底伝授した。公開された冒頭15分間の戦術トレーニングで、オランダ代表の中盤の底に陣取るN・デヨング(ミラン)の展開力を制限し、ロッベン(バイエルン)らサイド攻撃に対して数的優位で封じ込む守備戦略を重点的に確認。引いて守らず、打ち合い覚悟の戦いを挑み、W杯躍進への糸口を探る腹づもりだ。
練習開始直後だった。ザック監督が10人の選手をピックアップして「3‐4‐3」の布陣に並べると、“講習会”が始まった。
「よく聞いてくれ。守備はまず中央を固める。アンカーボランチ(N・デヨング)は(3トップの本田)圭佑とオカ(岡崎)でケアする。ここを自由にするとワイドに展開される。ここがキーポイントだ」
3トップに置いた大迫、本田、岡崎を動かしながら、「サコ(大迫)がパスコースを限定する。圭佑とオカの守備のスタートポジションは相手サイドバックとセンターバックの間。この距離感を覚えてくれ」。本田と岡崎が両サイドに開いてケアできない場合「ボランチ2人が前にスライドして自由を奪う。この2つのやり方を覚えておいて欲しい」と加えた。
さらに、オランダ伝統のサイド攻撃に関して、「相手サイドバック、3トップのサイドの2人に対して、うちは3人で奪う。相手が背中を向けたら挟み込んで奪うんだ」と熱弁をふるった。
引くどころかハイプレスの真っ向勝負を演じる構えだ。恐れはおくびにも出さず、オレンジ軍団を堂々と沈める。