ザック、本田と心中「できるだけ使う」

 「日本代表ブラジルW杯直前合宿」(1日、クリアウオーター)

 サッカーW杯ブラジル大会に臨む日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(61)が1日(日本時間2日)、調子の上がらないFW本田圭佑(27)=ACミラン=に対し、復調するまでチャンスを与え続けることを明言した。コスタリカ戦の前日会見で、長時間プレーさせる方針を示した。4年前の南アフリカ大会直前には当時の岡田武史監督が不調のエースMF中村俊輔(横浜M)を先発から外したが、ザック監督は忍耐強く本田の復調を待つ。

 ブレはなかった。ザッケローニ監督に5月27日の国内最終戦・キプロス戦で精彩を欠いた本田を外す考えはなかった。同じく所属クラブで出場機会が少なかった香川と合わせて「彼らについてはより多くの時間、試合に出るべきだ。フル出場の約束ではないが、できるだけ多くの時間を使っていきたい」と起用を明言した。

 本田のトップ下起用はザックジャパンの屋台骨。過去に香川、清武、中村憲ら数々の代役候補をテストしては定着させられなかった。本田が自任するのと同じように、ザック監督も「トップ下は彼の家」とキプロス戦後の会見で表現するほど、信頼を置いている。

 ACミランでトップ下を勝ち取れず、代表でも調子が上がらない中でも監督は「本田の特徴、能力はよく分かっています。本番に合わせられると思っている」と心配していない。W杯南アフリカ大会でエースMF中村が外されたのとは対照的な考え方だ。

 4年前、開催国に入る直前段階での練習試合で、当時の岡田監督は左足首を痛めていた中村を先発から外した。選手のコンディションと、実績を照らし合わせた決断が迫られる時期に、ザック監督は当然のように本田の起用を選んだ。

 コスタリカ戦の前日練習を終えた本田は、取材応対した5月31日とは対照的に、報道陣が準備をするよりも早く取材エリアを通り抜け、緊迫感を漂わせた。W杯初戦までの2試合、最大180分間で指揮官の信頼に応えるしかない。

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