ザック日本ブラジル入り さあ総仕上げ
サッカーW杯ブラジル大会に出場する日本代表が7日(日本時間8日)、決戦の地、ブラジルに到着し、本大会期間中にベースキャンプを張るサンパウロ北西部のイトゥに入った。初戦のコートジボワール戦(14日=同15日、レシフェ)へ向けて総仕上げを行う。
事前合宿地の米フロリダ州タンパから、イトゥ近郊のビラコポス空港に着いたチャーター機は放水によるアーチで迎えられた。選手は疲れたそぶりも見せず、足早に移動のバスへ乗り込んだ。
主将のMF長谷部は「精神的な部分を初戦に合わせられるようにチーム全体としてやっていきたい」と意気込んだ。ザッケローニ監督も「4年間このためにやってきたという思いがある。しっかり準備していきたい」と語ったが、一方で日本に残された宿題も多い。
6日のザンビア戦で一時は2点差をつけられた守備の乱れは深刻だ。FW本田が「全体の課題な気がしている」と語った通り、チームとして取り組むべき課題。本田自身もザンビア戦で2得点したとはいえ、前半からミスが多く動きも重かった。涼しいイトゥに入ってどこまで体調を戻せるかがカギになる。
クラブチームと練習試合を予定
最も気掛かりなのは、強化試合2試合に出場できなかった主将のMF長谷部の状況だ。詳細は発表されていないが、今年2度手術を受けた右膝付近の炎症のほかにも、患部をかばったため他の部位にも張りがあるとみられる。
長谷部不在を想定したボランチ2人で軸になるのは運動量豊富な山口。相棒を遠藤と青山が争う。青山はザンビア戦終了間際にFW大久保に通したような一発のロングパスが魅力。遠藤が先発し、戦況を打開するために途中から青山を投入する手も考えられる。
日本協会は地元クラブチームとの練習試合を準備している。“最後のひとたたき”を経て、どこまで万全に近いところまで持っていけるか。初戦のコートジボワール戦まであと1週間。ザックJAPANがいよいよ決戦モードに突入する。