本田、謝罪も代表引退否定「次目指す」

 「ブラジルW杯・C組、日本1-4コロンビア」(24日、クイアバ)

 FW本田圭佑(28)=ACミラン=が惨敗を謝罪した。絶体絶命まで追い込まれても4年間公言し続けた優勝の目標を曲げなかったが、敗退を受け自分たちの未熟さを認めた。しかし、代表引退については否定し、今後はMF遠藤保仁(34)=G大阪=が持つA代表出場記録を目指す計画も明らかになった。無得点のFW香川真司(25)=マンチェスター・ユナイテッド=には、失意のW杯初出場となった。 

 うつろな表情で何度も顔をぬぐった。ACミランの同僚サパタに「次がある」と慰められても、ぼう然としたまま。うつむいたまま何度も首を振り、サポーター席へ向かった。

 「希望を最後まで見せたかったですけど、本当に口だけで終わってしまってね。申し訳なく思っています」

 掲げた優勝どころか決勝トーナメントにも進めず、謝罪しかできなかった。「この散々な結果ですから。自分たちが未熟すぎた結果なわけですから。すべてを受け入れてまた明日から進んでいかなければいけない。当然ながら僕が言うことの信用も下がるし」と、一からの出直しを誓った。前半ロスタイムに右サイドからのクロスで岡崎の同点弾をアシストしたが「そうですね」と素っ気なかった。

 今W杯を集大成と位置づけ代表引退を示唆していたが「いえ。初めから次に行くつもりでしたので。当然ながら次を目指したいと思います」と、完全否定。さらに、次なる野望を抱いていることも分かった。

 ある関係者は「遠藤選手ぐらい頑張りたいと話していました」と証言する。遠藤が持つA代表の国内最多出場記録146試合を目指すとなると、コロンビア戦で59試合の本田にとっては、年間20試合をこなすと計算しても約5年は必要になる。

 昨年3月に日本に帰国した際は左足首の治療だけでなく、体調不良も訴えていた。首もとには手術跡ともとれる傷を負っているが、「僕がここにいるだけで十分じゃないですか」と多くを語らずW杯に打ち込んだ。時代の寵児(ちょうじ)に上り詰めた南ア大会から、どん底まで落ちた。後ははい上がるしかない。

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