手倉森監督ズバ!6システムで変化自在
「練習試合、福岡0-2U21日本代表候補」(13日、レベスタ)
U-21日本代表の手倉森誠監督(46)が選手たちに植え付けた“柔軟性と割り切り”が存分に発揮された。前後半とも最初は4‐3‐3の布陣でスタートしたが、状況に応じて3バック、5バックを駆使し、90分で実に6つのシステムを使用し、無失点で切り抜けた。
選手には本職だけでなく、複数ポジションをこなす覚悟を求めている。指揮官は「(W杯優勝の)ドイツは周到な準備をし、戦術もバリエーションがあった。そういう戦い方を確立したい」と、意図を説明した。
根底にはブラジルW杯の教訓がある。“自分たちのサッカー”にこだわった結果、相手の戦術、選手交代への対応が遅れ、時間帯に応じた戦い方もできず柔軟性を欠いた。
この日、指揮官は交代選手を送り出す際、「2‐0で勝っている。余計なことはするな。色気はいらない」と指示した。「いつもやりたいサッカーができるわけじゃない。勝つために割り切らないといけないところはある」。アジア大会、リオ五輪へ、勝利にこだわる新たな日本サッカー像を形作っていく。