FC東京・武藤2発 アギーレ監督絶賛
「J1、FC東京4-0柏」(27日、味スタ)
FC東京は2試合連続の4ゴールで柏に大勝。クラブ記録を更新する14戦負けなしとなった。日本代表のハビエル・アギーレ監督(55)が見守る中、FW武藤嘉紀(22)が2ゴールを挙げる活躍を見せた。首位の浦和はC大阪に0‐1で敗れ、連勝は4でストップ。鹿島が徳島に5‐0で大勝し、3連勝で2位に浮上した。川崎は仙台と1‐1で引き分けて3位に後退した。
超新星の一撃が、夕暮れ迫るスタジアムをパーティー会場へと変えた。開始直後の前半4分。DF徳永の低いクロスに、武藤は体ごと突進した。
「GKとDFもいて(自分まで通るかは)五分五分かなと。体で押し込めれば」。左膝で押し込んだ一発は、4発大勝の呼び水。前半終了間際には、カウンターから相手GKとの1対1を迎えると「狙い通り」と左足でふわりと浮かせて加点。冷静だった。
スタンドで熱視線を送ったアギーレ監督は試合後に「日々、進化している武藤が特に良かった」と称賛。この一戦を含め監督や代表スタッフが視察した全試合で得点を挙げ、その数は4戦で6発となる。個人評価を控えてきた指揮官が、名前を挙げて賛辞を贈るのも無理はなかった。
今月初旬の代表デビューでブレーク。期待度の上昇に「正直、プレッシャーも感じる」。それでもその重圧をあえて楽しむ姿勢を貫くことで、克服しようとしているという。一方で代表選出などの経験を確実に血肉とし「ゴール前の落ち着きなど、余裕を持ってプレーできていると思う」と成長の実感を口にする。
チームメートのFW渡辺が横浜M時代の09年に記録した、新人の最多得点記録(13点)まであと2点。「記録は気にせず、できるだけ点を取っていきたい」。パーティーは、まだまだ終わらない。