“香川の代役”田中、ブラジル撃破弾だ
サッカー日本代表は12日、親善試合・ブラジル戦(14日・シンガポール)に向けて午前、午後の2部練習を行った。脳振とうでチームを離脱したMF香川真司(25)=ドルトムント=の代役として期待されるMF田中順也(27)=スポルティング=は王国・ブラジルとの一戦を前に「絶対に勝ちに行く」と強い意気込みを示した。
無念の離脱となった背番号「10」の穴を埋めるのはこの男だ。ファンにも公開された午前練習。東南アジア特有の高温多湿の気候下で調整を終えたMF田中は「(気候は)ACLでも経験している。ピッチの悪さも懐かしい」と額に大粒の汗を輝かせながら語った。
ブラジル戦では、負傷離脱の香川に代わって左MFでの出場が濃厚。「自分の出番が来たら(香川)真司とは違う良さを出したい。シュートが得意なので、積極的にゴールを狙っていきたい」と意気込む。柏時代の愛称でイニシャルの『TJ』にちなみ、強烈な左足ミドルシュートは“TJ砲”とも呼ばれた。
代表では得意とするFWではなく、MFでのプレーだが「(柏時代の)ACLでもやっているから。(ブラジル相手に)積極的に前に行けなければ、しっかり守備をする」。シュート射程の広さも武器だけに、劣勢の状況でも一発を狙う。
アギーレ体制で初勝利を挙げたジャマイカ戦から4日後。次なる相手は、世界最高峰のカナリア軍団だが「絶対に勝ちに行く。強い相手に勝つことが大事になる」と気合をたぎらせる。エネルギー充填(じゅうてん)120%-。TJ砲が王国ブラジルの土手っ腹に風穴をあける。