根拠なき釈明会見…アギーレ八百長否定

 八百長に関与した疑いでスペイン検察当局に告発されたサッカー日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)が27日、都内で会見した。15日に告発をされて以降、指揮官が公の場で口を開くのは初めて。一連の疑惑に対しては強く否定したが、潔白の根拠はなし。スペイン1部リーグ・サラゴサ(現2部)の指揮を執っていた当時の会長から入金されたという金の流れについても口を閉ざした。

 身ぶり手ぶりを交え、アギーレ監督は潔白を主張した。約170人の報道陣を前に、約40分間に及ぶ釈明会見。徐々に語気は強くなったが、最後まで根拠を示すことはなかった。

 「本日まで皆さんの前で発言しなかったのは、正式なものがなかったから。この度、訴状が提出されたということで私の意見を申し上げたい」。自ら切り出し、八百長への関与について「倫理、プロフェッショナルに反したことはしていない」と、あらためて否定した。

 強い言葉とは裏腹に、疑惑を一掃する言葉は紡げなかった。スペイン国内で報じられている、当時のサラゴサ会長から試合前に振り込まれたとされるボーナスについては「裁判官や司法当局に対して答える。弁護士のアドバイスによって、お答えできない」と口は重かった。「勝利する唯一の方法は努力。私は誰からも何もプレゼントされていない」とした。

 任期中に代表監督の座を退く可能性についても、「私はこれまで契約の途中で辞めたことはない。プロフェッショナルとして契約を守る」と完全否定。疑惑の決着まで“グレー”な状態で指揮を執り続けることにも「私は、これが大騒動だとは思っていなかった。(同じく告発された)選手は今も試合に出ており、サラゴサ幹部も今まで通り仕事をしている。あの試合の審判も笛を吹いている。なぜ、私も彼らと同じく仕事をしてはいけないのか?有罪までは推定無罪だ」と主張した。

 「代表監督の仕事には影響しない。それは100%保証する」と言い切り、1月中に裁判所へ出頭する可能性を否定した。もっとも、現状では疑惑は晴れていない。スペイン司法によって結論付けられる真実を待つ状況は、日本サッカー界にとってあまりに不安定だ。

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