アギーレ監督“独演会”で潔白訴え
「日本代表合宿」(29日、千葉県内)
サッカー日本代表は29日、来年1月9日に開幕するアジア杯(オーストラリア)に向けて、千葉県内で国内合宿をスタートさせた。練習前には宿舎でミーティングを開き、八百長疑惑でスペイン検察庁から告発されているハビエル・アギーレ監督(56)が直接、選手に経緯を説明し、自らの潔白を主張した。
熱のこもった“独演会”で、自身の潔白を主張した。選手が都内の代表宿舎に集合すると、ミーティングを実施。アギーレ監督は告発を受けている八百長疑惑の経緯を説明した上で「私はサッカーに対する裏切りはしていない」と断言した。
指揮官の話は時間にして5分程度だったが、主将のMF長谷部が「監督も僕らと同じサッカー人で、その思いや感情が直接に伝わってきた。選手の反応を見ても熱いものを感じていたと思う。今は信頼する力を試されている」と、アジア杯へ集中することを強調。MF香川も「監督がやっていないと言ったらやっていないということ」と話すなど、選手は一定の理解を示した。
一方で日本協会はピリピリムードだ。「監督の八百長疑惑については、何を聞かれても『詳しいことは協会に聞いてくれ』と答えるように」と一連の騒動に関して選手に“かん口令”を敷いた。ミーティングに同席し、選手に「迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪した大仁会長は「経緯と状況を説明したが、選手からの質問はなかった」と胸を張るが、ある選手は「八百長疑惑に関しては『協会に任せてくれればよいから』と言われた」と話すなど、騒動の沈静化に躍起になっている。
指揮官は「最初のミーティングが終われば、それ以降はサッカーの話だけをしよう」と、選手に切り替えを訴えた。2連覇が懸かるアジア杯。熱血指揮官の言葉でどこまで一丸となれるか。異例の状況の中、代表合宿がスタートした。