アギーレ監督半ギレ…記者から苦言も

 「アジア杯・1次L、日本-イラク」(16日、ブリスベン)

 アジア杯で連覇を目指すサッカー日本代表のハビエル・アギーレ監督は15日、ブリスベンで行われる1次リーグD組のイラク戦に向けて試合会場で公式会見に臨んだ。八百長関与疑惑についての質問には「サッカーのことしか話しません」とぶ然とした表情。チームは同会場で、冒頭15分間のみ公開の公式練習を行った。指揮官が注目を集めるなかで、1次リーグの順位を占う大一番を迎える。

 キレ気味だった。八百長疑惑でバレンシアの裁判所が告発を受理したとの報道を受け、アギーレ監督に質問が飛んだ。会見の冒頭、告発受理によるチームや大会への影響を問われると、指揮官は短い言葉に怒りを込めた。「Hablo solo de futbol(サッカーのことしか話しません)」。

 無論、当然これでは収まらない。即座に「スペイン当局からご自身のもとに何らかの通知は来たのか」と二の矢が飛んだ。だが、アギーレ監督は仏頂面を少しも崩さず「Hablo solo de futbol(サッカーのことしか話しません)」と1分前と同じ言葉を繰り返した。

 大会の優勝候補である日本代表の監督にまつわるスキャンダルは、開催国でも関心が高まっている。

 指揮官に質問したAP通信のジョン・パイ記者は「大会を通して(現地でも)ニュースになってきている。質問への回答には、とても不満足。イエスかノーかで答えるのがプロフェッショナルだ」と語り、「答えられない質問があるならば、スポークスマンをつけるべき」と日本協会の体制にも苦言を呈した。

 この日、大仁会長が続投を明言しなかったことで、大会終了後には解任の可能性も浮上してきた。今後も大会の進行とともに、指揮官が抱える問題の深刻さも増していく。

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