U23手倉森監督初の“鉄のカーテン”
日本サッカー協会は5日、リオデジャネイロ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23アジア選手権(12日開幕、カタール・ドーハ)に臨む日本代表が、6日にドーハでU-23シリア代表と、7日に同ベトナム代表と対戦する強化試合2試合を急きょ非公開で実施すると発表した。手倉森誠監督が実戦を非公開とするのは14年1月の就任以来初となる。
1次リーグB組初戦の北朝鮮戦(13日)を前に戦術などの情報漏れを防ぐことが狙い。当初は日本メディアのみの公開も検討されたが、北朝鮮関係者との区別がつきにくい可能性も考慮して非公開を決断した。異例の措置に踏み切った手倉森監督は「A代表では通例となっている。情報が漏れて悔しい思いをするよりは、念には念を押して」と、自らのポリシーを曲げても情報管理を最優先とした。
北朝鮮は昨年12月下旬には中東入りしており、UAE、カタールなどで合宿を行い、強化を図っている。精力的に実戦もこなし、7日には最終予選に出場するオーストラリアとの試合も予定している。
この日の練習ではフルコートの10対10で戦術を確認するなど、実戦的な練習も取り入れられた。中東の地に引かれた“鉄のカーテン”。常に情報をオープンにしてきた手倉森ジャパンだったが、上位3チームに与えられる五輪切符を懸けた決戦を前に臨戦態勢に入ってきた。