本田、豪快ヘッド弾!存在感見せた

 「W杯アジア2次予選、日本5-0シリア」(29日、埼玉スタジアム2002)

 既に最終予選進出を決めている日本が最終戦でシリアに5-0と圧勝し、E組首位通過を決めた。MF本田圭佑(29)=ACミラン=は2-0の後半41分、W杯予選出場6試合連続となるゴールを頭で決め、自身4度目となる代表3戦連発となった。2得点1アシストを含む4得点に絡んだMF香川真司(27)=ドルトムント=は、代表通算25得点とし、MF中村俊輔を超え歴代8位となった。FW岡崎慎司(29)=レスター=は史上5人目となる国際Aマッチ通算100試合出場を達成した。守備では2次予選全8試合を無失点で締めくくった。

 同じ過ちは繰り返さない。FW本田が2-0の後半41分、MF香川のクロスに頭で合わせてネットを揺らした。昨年11月のカンボジア戦に続くヘディング弾。代表通算35得点目はW杯予選出場6試合連続ゴールとなり、自身4度目の代表戦出場3戦連発ともなった。

 後半16分にはDF森重のクロスから同じような形でヘディングシュートを放っていたが左ポストを直撃。2度目はきっちり決めた。「満足することなく、チームの勝利のために積み重ねていきたい」と静かに振り返った。

 理想的な試合の入りで、前半17分に相手オウンゴールで幸運な先制点を得た。ただ、その後も圧倒的に攻め込みながら、追加点を奪うまで66分間を要したことに「もっと簡単に決められたし、決めさせられた。勝負強さと言えばいいのか、劇的にシュートがうまくなることは、残念ながらない」と、試合後はもどかしさも口にした。

 試合終盤にはシリアの鋭いカウンターに何度か日本ゴールを脅かされた。就任から1年が経過し、チーム作りの「第2段階」と位置付けるハリルホジッチ監督は、「試合をコントロールして、どの時間にエネルギーを使うか考えないといけない」と最終予選に向けた課題も挙げた。ボランチが前掛かりになったことがカウンターを浴びた要因の一つでもあるが、「行かないと分からない。勝った試合でこの課題を出せたのは良かった」と、本田は前向きにとらえた。

 金崎、清武らの台頭も著しいが、本田、香川ら従来の主力も変わらぬ存在感を放った。「若い選手が増える中、経験や勝負強さを僕たちが補っていかなければならない」。本田は強い自覚と自負を示した。

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