手倉森J 最後の強化試合はブラジル戦

 日本サッカー協会は5月31日、リオデジャネイロ五輪に出場するU-23日本代表が、7月30日(日本時間同31日)にブラジルのゴイアニアでU-23ブラジル代表と国際親善試合を行うと発表した。日本にとっては、五輪1次リーグ初戦のナイジェリア戦(同8月5日)を前にした最後の強化試合。開催国のブラジルは、24歳以上のオーバーエージ(OA)枠でA代表のエース、FWネイマール(24)=バルセロナ=の出場が決まっている。

 五輪に向けた総仕上げの一戦。対戦相手は優勝候補のブラジルに決まった。

 U-23代表は7月21日に日本を出発し、ブラジル北東部のアラカジュで直前合宿を行う。1次リーグ初戦が行われるマナウス入りを前に、当初は地元クラブとの対戦を模索していた。日本協会の霜田技術委員によると、ブラジルがキャンプ地に出向いてくる対戦相手を探しており、比較的スムーズに交渉がまとまったという。

 1次リーグで日本はB組、ブラジルはA組で、勝ち進めば最短なら準々決勝で対戦する可能性がある。ブラジルでキャンプ地などを視察中の手倉森監督は「五輪初戦の重要性や難しさを考えれば、このタイミングでブラジルと対戦することは、とても大事なこと」とコメント。U-23代表で主将を務める日本代表MF遠藤も「いい相手」と歓迎した。

 ブラジルは初の金メダルを目指す。日本にとっては本番直前に強豪と対戦することで自信を失いかねないが、霜田技術委員は「緊張感のある試合ができる」とプラス面を強調した。

 アラカジュから試合が行われるゴイアニアは、直線距離で約1500キロ。さらにゴイアニアからマナウスまでは約1900キロと東京-石垣間に匹敵する。長距離移動のリスクを冒しても、貴重な強化の機会を選択した。

 五輪では3度ブラジルと対戦して1勝2分け。世紀の番狂わせを演じた、96年アトランタ大会の“マイアミの奇跡”は、今も語り継がれている。王国との顔合わせを、48年ぶりのメダル獲得への試金石とする。

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