U-23当確12人除く実質6枠サバイバル

 日本サッカー協会は20日、リオデジャネイロ五輪に出場するU-23日本代表が29日に行う国際親善試合U-23南アフリカ戦(松本)のメンバー21人を発表し、MF遠藤航(23)=浦和=らが順当に選出された。負傷離脱していたFW中島翔哉(21)=FC東京=らが復帰した。7月1日に発表される五輪本大会の登録メンバーは18人。今回招集されなかったオーバーエージ(OA)枠や欧州組の選手を除くと、実質残る6枠を争う最後のサバイバルとなる。

 五輪本大会前の国内最終戦となるが、壮行ムードは微塵(みじん)もない。手倉森監督は「あくまで強化試合。最後のテストになる」と位置付けた。南アフリカ戦の2日後には五輪メンバー18人が発表される。「ある程度の枠組みは既にある」話すように、指揮官の頭の中でチームの骨格は完成しつつある。

 今回選出された21人が18人入りを争うことになるが、実際はさらに“狭き門”となる。既に決定しているDF藤春(G大阪)塩谷(広島)に返答待ちのFW興梠(浦和)を合わせたOA枠3人と、メンバー入り確実なFW久保(ヤングボーイズ)MF南野(ザルツブルク)、手倉森監督が「じっくり待ちたい」と話し、左膝が回復すれば選出濃厚なDF岩波(神戸)の6人に加え、GK2人やMF遠藤(浦和)、DF植田(鹿島)ら当確組12人を除くと残る6枠を15人で争うことになる。

 FW中島、鈴木ら負傷離脱していた選手の多くが復帰。手倉森監督が「全力でやれるかどうか。1試合やれるコンディションでは困る。フィジカル、メンタルが備わっているか」と話すように、中2日の3連戦となる1次リーグを戦い抜けるのか、復帰組のコンディション見極めも選考に大きな影響を及ぼす。

 招集外となったMF鎌田(鳥栖)らは事実上の落選となった。残された椅子はわずか。当落線上の選手にとって、最後のサバイバルとなる。

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