興梠男気決断 OA枠ラス1決定

 日本サッカー協会は23日、リオデジャネイロ五輪に出場する男子のU-23日本代表が活用する24歳以上のオーバーエージ(OA)枠の3人目にFW興梠慎三(29)=浦和=が決定したと発表した。OA枠は既にDF藤春広輝(27)=G大阪=とDF塩谷司(27)=広島=が選出されており、最後の1人となった興梠は「メダルを取りたい。若い選手が思いきりプレーできるようなプレーをしたい」と抱負を語った。

 「最初は断った」と照れくさそうに切り出した興梠の口調が、みるみる熱を帯びた。旧知のU-23日本代表・手倉森誠監督から「一緒に戦ってくれ」と何度も熱く説得され、「どんどん思いが変わった」という。

 代表への欲が乏しく、所属の浦和も当初は派遣に難色を示したが、ブラジル視察から帰国した足で交渉に赴くなど粘り強く口説いた指揮官の思いが実った。この日、興梠は「限られた選手しか行けない大会で、日の丸を背負って戦うのは特別な思いがある」と意気込んだ。

 08年北京五輪世代だったが、本大会のメンバーからは漏れた。しかし、J1通算92得点を記録するなど実績を積み上げた。

 「岡崎(レスター)とか本田(ACミラン)と同じ年ですけど、昔は同じくらいのレベルだった。今はどんどん離されているけど、『自分もやればできるんだぞ』って試すいい機会。行くからには全力で、今まで出したことのないような気持ちで臨みたい」

 20代前半に競い合った仲間が海外で活躍している。国際大会と縁のなかったストライカーは「テグ(手倉森)さんだから一緒に戦いたいと思った。その期待に応えたい」と、おとこ気で決断。背後に抜ける動きと周囲を生かすポストプレーを使い分ける実力者が、指揮官と若手のために48年ぶりメダルを自身の両足でたぐり寄せる。

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