澤はINAC残留へ!3月開幕へ照準
なでしこリーグ3連覇を目指すINAC神戸が29日、神戸市内のレディースフットボールセンターで練習を行った。2月の女子日本代表候補合宿を免除されたMF澤穂希(34)は、今季もチームへの残留を表明。ミニゲームなどで軽快な動きを披露した。代表での活動は6月の国際親善試合からとみられ、当面は所属チームに専念。「違うサッカーの楽しみを見つけていきたい」と新たな1年に向け抱負を語った。
MF澤が今季もINAC神戸でプレーする。すでに登録メンバーに名を連ねていたが、時間の都合がつかず、まだ契約は更改していないという。この日、改めてサインをする意思を明かし、「また1年、成長していきたい。強いINACでいられるように、自分も貢献したい」と意気込んだ。
28日に発表された女子日本代表候補の合宿参加メンバーには、1993年に15歳で代表デビューした澤の名前がなかった。なでしこの新たなリーダー出現を待望する佐々木監督が、あえて今回の招集を見送った。
多忙なオフを過ごし、「なかなか休めなかった」という澤にとっては追い風だ。昨年は2月のスペイン遠征で右ふくらはぎの肉離れを起こし、代表合宿を辞退。3月には疲労から良性発作性頭位めまい症を発症し、公式戦復帰は4月下旬までずれ込んだ。ロンドン五輪に向けて、心身ともに張りつめた1年だった。
今年は違う。主要な国際大会は15年カナダW杯までない。澤も「大きな大会もないので、チームとして活動できる。違ったサッカーの楽しみ方を見つけていきたい」と決して無理はしない。3月下旬に予定されているなでしこリーグ開幕に向け、慎重にコンディションを整えていくつもりだ。
今季のINACは、リヨン移籍でMF大野が抜け、FW道上ら6人が新たに加入した。澤は「新しい選手も入ってきて、どんな感じになるか楽しみ」と新チームへの期待に胸をふくらませた。
代表での活動は6月に行われる国際親善試合からが濃厚だ。それでも、モチベーションが衰えることはない。再び世界の舞台へ。“ゴッド”澤が静かに牙をとぐ。