なでしこに新星…田中美南ノリさん魅了

 「なでしこ合同合宿」(10日、大分市内)

 サッカーのU‐19女子日本代表候補のFW田中美南(みな)(18)=日テレ=が10日、なでしこジャパンの佐々木則夫監督(54)の心を熱く揺さぶった。大分市内での各年代代表合同合宿3日目で9対9のミニゲームが行われ、U‐19チームの主力でプレーした田中美を佐々木監督が高く評価。将来的に、飛び級でなでしこジャパンに招集する可能性を示唆した。

 鋭いドリブルに、味方への好フォロー、そして少し厚めの唇で見せる笑顔がノリさんの心をがっちりとキャッチした。「美南は良かった。(試合時間の)15分でいいプレーをしていた」‐。ミニゲームを通じてU‐19のFW道上と並び、なでしこジャパン候補生のチャレンジ組以上の評価を得た。

 「川澄さん、高瀬さんと練習してみて、みんな意識が高いと思います」と謙そんしていたが、実績は折り紙付きだ。昨年のU‐20女子W杯銅メダルメンバーで、10年にはU‐17W杯にも出場。日テレではドイツ1部・ポツダムに移籍した昨季のチーム得点王・永里がつけていた背番号9を任される期待の若手だ。

 タイ人の母を持ち、エキゾチックな雰囲気は、これまでのなでしこジャパンにいないタイプ。負けず嫌いの性格で、今回も1学年上の田中陽や京川がなでしこチャレンジに選ばれたため、「U‐19じゃなく、自分もチャレンジに行きたかった。悔しさがありました」と本音を漏らす場面もあった。

 佐々木監督も心意気はくんでいる。「アルガルベ杯はいい(呼ばない)けど、(U‐19の)吉田監督が一回り経験させてほしいとなれば考えます」と、飛び級招集を示唆した。「今年は10月にU‐23で出る大会(東アジア競技大会)もあるので、目指しています」と話す上昇志向の18歳が、本格ブレークへ一歩前進した。

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