「なでしこＬ、浦和０-３ＩＮＡＣ神戸」（４日、駒場）

　ＩＮＡＣ神戸が浦和を３‐０で下して開幕から７連勝とし、リーグ戦無敗記録も４４試合に伸ばした。０‐０で折り返した後半に日本代表ＦＷ川澄奈穂美（２７）が２得点１アシストと全得点に絡む活躍でチームを勝利に導いた。視察した日本女子代表の佐々木則夫監督（５４）は「あのぐらい普通でしょ」と１ランク上の選手として評価。浦和はクラブワーストを更新する６連敗となった。

　高い信頼と評価の裏返しだ。川澄の大活躍を目にした佐々木監督は「あのぐらいは普通ですよ」とさらりと言い放った。伝え聞いた川澄も「自分としても今日のパフォーマンスが飛び抜けて良かったとは思っていません」と即答。意識の高さをうかがわせた。

　前半は浦和の堅い守備に手を焼き無得点で折り返したが、後半１６分にＦＷ田中陽が獲得したＰＫを川澄が決めて先制。ＰＫの際の反則で浦和ＤＦ岸川が一発退場した影響で、以後はペースを握った。同４５分にはＭＦ池笑然（チ・ソヨン）のスルーパスに抜け出して２点目。その直後に、けがから復帰したＦＷ高瀬のゴールをアシストした。

　「終盤でもしっかり走るのが自分の売り。代表でも買ってもらっていると思う」と自負する底なしのスタミナで、若手主体の浦和を粉砕。通算リーグ戦出場１０１試合目も“いつも通り”の実力を見せた。次節１２日はホームで現在２位でライバルの日テレを迎える。「一番意識すべき相手。自分たちのゲームをしたいです」と全力でたたきのめすことを誓った。