澤と一問一答「なでしこは家族」
サッカー女子日本代表のMF澤穂希(37)=INAC神戸=が17日、都内で引退会見を行った。以下は澤との一問一答。
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(黒のスーツ姿、髪型はコーンロウ風にして登壇)
-身体と心の一致とは。
「2011年のW杯の時と比べると、疲れが取れなかったり、気持ちの面で上を目指す上で、向かっていくのが難しいというのがあった」
-発表がこのタイミングになったのは。
「皇后杯が終わって、バイバイというのは寂しすぎる。伝えることで動揺させることもあったが、みんなと共通意識を持ってやりたかった。皇后杯で優勝するために、チームが一つになるためにもこのタイミングで発表させてもらった」
-リオデジャネイロ五輪への関わりは。
「今の時点では分からない。何か自分にできることがあれば協力したい」
-今まで一番つらかった瞬間と最高の瞬間は。
「つらかったのは04年のアテネ五輪のアジア予選で北朝鮮に勝たないと五輪に行けない試合でけがにより出場できなくて、ストレスでじんましんができた。あの時は本当につらかった。最高の瞬間は2011年のW杯決勝のアメリカ戦での右足アウトサイドでのゴール」
-自身にとってなでしこジャパンとは。
「人生の半分以上はなでしこでプレーした。本当に家族のような存在」
-言葉に詰まった瞬間に思ったことは。
「昨日もそうだけど、引退を発表するときに、チームメートの顔を見たり、思い出して…。苦しい時に一緒に戦ってきた仲間を思うと胸がいっぱいになる」
-サッカー人生を支えてきたものは。
「一つ挙げるとすれば、やはり仲間」
-後輩たちには。
「結果がすべてだなと思う。女子サッカーがこれからも輝くために、リオ五輪は大事な大会になる。本当に、今の選手たちには金メダルを取ってもらいたい。本当にそれしかない」
-一番の戦友である宮間(あや)選手にはなんと言ったのか。
「あやには自分の口から伝えた。『一緒の時代に一緒にサッカーができたことをうれしく思います』って言ってくれた。一人でいろんなものを背負わないか心配だけど、リオ五輪で大活躍してほしい」
-新婚生活は。
「何をするというのは決まってないけど、今後、夫婦らしい生活ができればいいなと思う」
-(米国代表を引っ張ってきた)ワンバックも同時期に引退するが。
「本当に昔からの戦友で、引退のタイミングも一緒になったので、何か縁を感じる」
-つらい時期を支えてくれた言葉は。
「これというのはないけど、つらい時、仲間から『大丈夫』という一言をかけてもらったことが大きかった。私自身、後輩が悩んだ時『大丈夫だよ』って声をかけてきた」