五輪絶望のなでしこ 敗戦の衝撃拭えず

 「サッカー女子・リオデジャネイロ五輪アジア最終予選、日本-ベトナム」(7日、キンチョウスタジアム)

 サッカー女子のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選で、4大会連続5回目の本大会出場が絶望的となった日本代表が5日、堺市内で冒頭以外を非公開とする練習を行った。FW大儀見優季(28)=フランクフルト=は残り2試合に向けて「気持ちの整理が一番重要」と前を向いたが、DF有吉佐織(28)=日テレ=らが取材対応の際に目を潤ませるなど、中国戦の敗戦の衝撃をぬぐい切れない選手もいた。日本は7日の第4戦ベトナム戦に勝っても、他国の結果次第で五輪出場の可能性が消滅する。

 突きつけられた現実が、重くのしかかる。本大会出場が絶望的となってから一夜明け、大儀見らは軽めの調整を行ったが、時折見せる笑顔も、どこか力がなかった。中2日で迎えるベトナム戦に向けて「気持ちの整理が一番重要。開き直ってこの状況を楽しめれば、さらに強くなっていける」と必死に前を向いたが、置かれた状況を受け止め切れない選手もいた。

 有吉は「なでしこらしさをプレーで表現したいという気持ちを、みんな持っている」と、もどかしそうに話すと言葉を詰まらせうつむいた。DF岩清水も目を潤ませて取材エリアに現れるなど、心の傷が癒えていないことをうかがわせた。

 7日の中国-韓国戦で中国が引き分け以上なら、ベトナム戦の開始を待たずに五輪出場がついえる。大儀見は「自分のプレーを出せる舞台があるだけ、感謝しなくてはいけない。どんな状況でも全力でやり切ることが与えられた使命」と力を込め、MF宮間も「可能性がある限り、信じて戦う」と続いた。奇跡を信じて、残り2試合を戦い抜くしかない。

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