ルカクが2発!これぞエース V候補ベルギーが波乱許さず快勝発進

 「ロシアW杯・G組、ベルギー3-0パナマ」(18日、ソチ)

 G組で前回大会ベスト8のベルギーが初出場のパナマに3-0で快勝し、初戦を白星で飾った。エースのFWロメル・ルカク(25)=マンチェスター・ユナイテッド=が後半に2ゴールを奪った。ドイツが敗れ、ブラジルとアルゼンチンが引き分けるなど他の優勝候補が初戦でつまずく中、初優勝を目指すベルギーが幸先のいいスタートを切った。

 堅守のパナマを一気に攻め落とした。その中心にいたのがFWルカクだ。後半24分。MFデブルイネの低いクロスに頭で合わせ、ゴール右隅へと鮮やかにたたき込んだ。勝利を決定的にすると、6分後には快足を披露。ドリブルで前へ運ぶMFのE・アザールと並走しパスをもらうと、GKとの1対1を得意の左足で難なく決めた。

 「質の高いプレーだった。いいスタートを切れた」。190センチの体格を生かし、最前線で力強く躍動した。高い技術を持つ味方のパスに鋭く反応し、得点に結びつける非凡な能力を示す2ゴールだった。

 前回8強のメンバーが、円熟期を迎えてロシアに乗り込んできた。

 ルカクはエバートンでの活躍が認められ、名門マンチェスター・ユナイテッドの得点源となった。デブルイネはプレミアリーグで史上最多勝ち点優勝をマンチェスター・シティーにもたらした立役者。E・アザール、GKクルトワもチェルシーで同リーグ優勝を経験している。世界最高峰のリーグはベルギー勢抜きでは成立しないほどの陣容。加えて先制点をたたき出したMFメルテンスはイタリア・セリエAで、ナポリの強力アタッカーとして7連覇したユベントスと最後まで優勝争いを繰り広げた。

 W杯の歴史で、脇役の域を出なかったベルギーが、いよいよ主役になるチャンスが巡ってきた。その命運を握るのが、今大会は得点王候補にも名の挙がるルカク。「個人の出来よりも、大切なのはチームが勝つこと。そのためにベストを尽くす」。気概も頼もしい。

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