ネイマール弾!不安乗り越え涙の初星 ブラジルが守護神GK破った
「ロシアW杯・E組、ブラジル2-0コスタリカ」(22日、サンクトペテルブルク)
1次リーグE組で、5回の優勝を誇り、02年日韓大会以来の頂点を目指すブラジルは試合終了間際にエースのFWネイマール(26)らの得点でコスタリカに2-0で勝ち、初白星を挙げた。1勝1分けの勝ち点4とし、コスタリカは2連敗で敗退が決まった。
ひざまずいて、両手で顔を覆った。その涙が、苦しんだその先につかんだ勝利であることを示していた。試合終了の笛が響いた瞬間、ネイマールは感情を抑えきれなかった。
その数分前まで苦もんの表情を浮かべていた。0-0のまま後半ロスタイムを迎える厳しい戦いを強いられていた。後半46分にMFコウチーニョの2戦連続ゴールでようやく先制。そして見せ場は試合終了間際の52分に訪れた。
カウンターからネイマールはゴール前中央に走り込んだ。FWドウグラスコスタの左からの折り返しのパスに、左足でゴールに突き刺した。この日チーム22本目のシュートは、試合を決定付ける今大会自身初ゴール。笑顔がはじけた。
先発出場は不安視されていた。2月末に右足首を骨折して手術。久々の公式戦だった17日のスイス戦で10回のファウルを受け、右足首を再度痛めた。2日間、全体練習に参加できなかった。
本調子ではなかった。ドリブルは本来の切れを欠き、シュートも決まらなかった。加えてコスタリカの守備的布陣と、レアル・マドリードで正守護神を務めるナバスの前になかなかゴールを決められなかった。
後半33分にはペナルティーエリア内で切り返して、相手DFをかわしたところで倒れると、主審が一度はPKと判定。だが、蹴る準備をしていると、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)で判定が覆り、怒りをあらわにした。
さまざまな感情が交錯した試合。ブラジルにとって、ネイマールにとって大きな1勝を手にした。