走り勝った西野JAPAN 走行距離で4位までを日本が独占
「ロシアW杯・H組、日本2-2セネガル」(24日、エカテリンブルク)
日本代表は1次リーグ第2戦でセネガルと2-2で引き分け、1勝1分けの勝ち点4でH組の首位をキープ。決勝トーナメント進出に前進した。
抜群のスピードを誇るセネガルにどう対処するか。勝敗を分けるとされたポイントに、西野JAPANがしっかりと答えを出した。FIFAが公表したデータを見ると、「走り勝った」という事実が浮かび上がってくる。
チームの「走行距離」は日本の105・088キロに対して、セネガルは102・449キロ。選手別でもDF長友が両チームトップの走行距離11・088キロを記録し、MF柴崎が10・661キロで2位、MF長谷部が10・580で3位、DF酒井宏が10・245キロで4位と続いた。セネガルで最も走ったのは、FWサルの10・143キロで、両チームを通じて5位にとどまった。
ただ距離を走っただけではなく、「スプリント」(短距離ダッシュ)の回数でも勝った。日本の総スプリント数は、両チームトップだった長友の53回を筆頭に計367回。対するセネガルはMFゲイの47回がチームトップで計356回。走りの「質」も高かった。
さらに「トップスピード」でも互角以上の数字をたたき出した。セネガルは最高時速31・28キロで走ったサルがトップで、マネとMFのA・ヌジャイが同30・82キロで並ぶ。日本は同31・97キロの原口が両チームトップで、DF吉田、酒井宏の2人が同30・60キロで続いた。
スピードでサイドを破られるシーンは確かに何度もあった。ただ2失点で踏ん張れたのは、日本が元来得意とするポジショニングとカバリングの良さに加えて、こうした献身的かつ俊敏な走りがあったからと言えるだろう。