スペイン ヒヤヒヤの首位通過 22試合ぶりの黒星逃れた
「ロシアW杯・B組、スペイン2-2モロッコ」(25日、カリーニングラード)
無敵艦隊が土壇場で勝負強さを示した。後半ロスタイム。DFカルバハルの低く速いクロスをFWアスパスが右足に当て、左足の後ろを通す技ありシュート。主審はオフサイドと判定したが、VARによって覆り、得点が認められた。16年の欧州選手権でイタリアに敗れて以来、実に22試合ぶりの黒星を免れ、スペインがB組を辛くも首位通過した。
ここまで2試合で無得点だったモロッコに、2失点と守りが崩れた。DF出身のイエロ監督は「(チームは)決して前進はしていない。反省しなければ」と眉間にしわを寄せた。
過去2試合はブスケツ1人だけだった守備的MFに、モロッコ戦はティアゴも加えた。今大会初の布陣は、ほころびが生じる。前半14分にブスケツが攻め上がった隙に、MFイニエスタのパスミスから先制点を喫した。
後半36分にはCKから守備の要セルヒオラモスが空中戦で頭一つ分も競り負け、2点目を失った。先制された場面で股下を通されたGKデヘアも不安を残した。
1点目を挙げたMFイスコは「完全に集中していなかったかもしれない」と、もどかしげな表情を浮かべた。ボール保持率69%を記録するなど、得意とするパスサッカーの基盤は崩れていない。次戦は開催国のロシア。守備を立て直し、2大会ぶりVへの第一関門を突破する。