【一問一答】西野監督前日会見「W杯に消化試合はあり得ない」
「ロシアW杯・H組、日本-ポーランド」(28日、ボルゴグラード)
サッカーのロシアW杯で、2大会ぶりの決勝トーナメント進出を目指す日本代表が27日、1次リーグ・第3戦のポーランド戦(28日・ボルゴグラード)に向けて、試合会場で冒頭15分間をのぞく非公開練習で、最終調整した。練習前には公式会見が開かれ、西野朗監督と、GK川島永嗣が出席した。以下、西野監督の一問一答
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-暑さもあって中3日で試合を迎える。メンバー選びの基準は
「昨日、(移動で利用したチャーター機の)タラップを下りて、予想以上に気温と言うよりも湿度がかなりあるなと。それは予想以上だった。(しかし)今日の選手たちの体調はそれによってというものは感じられない。ゲームを良い形で進めていて、3戦目を迎えるので疲れが半減しているのかなと思うが、実際は1人1人が疲弊した状態で戦う。明日のメンバーは今日のこの後のトレーニングで確認できるので、最終的に決定したいなと思う」
-日本からのサポーターも多い。日本国内は盛り上がっているようだが、どう感じているか
「非常にありがたいです。第1戦、第2戦ともに。第1戦はかなりコロンビアのサポーターが多く、数に負けない多くの声援を頂いた。第2戦も多くのサポーターがエカテリンブルクに来てくれた。ありがたい。大会に来ると日本の様子はわからないが、想像するに、過去の五輪も想像以上だったし、W杯で日本代表に関心を持って、注目をしてくれる。さらにわれわれは、国民にさらに感動を与えるゲームをしたいと思っている。ますます良いゲームをしたい。明日も応援をもらえると思う。まだまだチームの力は残っていると思う。明日は良いゲームをしたい」
-既に敗退決まっているポーランドだが、警戒点は
「W杯に消化試合はあり得ないと思っている。敗退が決まっているポーランドチームだが、何とか日本に一矢を(報いたい)というものだと思う。世界屈指のストライカーも何とかゴールを、という気持ちで強いポーランドがいると思う。それ以上のスピリットを持って戦いたい。欧州を勝ち抜いてきたポーランドをリスペクトしたいが、われわれもここ2戦は強いゲームをして勝ち点を取っている。しっかりと味方にボールをつけて、日本らしいサッカーを、さらにクオリティーをあげてやりたい。決して崩せない相手だとは思わない。選手をいかし、人をいかし、ボールを動かし、日本らしいクイックネスを持ってゴールに向かっていきたい」
-1戦目、2戦目とも走り勝っている。ただ、明日は暑い中で走るのは難しいと思うが、ゲームプランは変わらないのか
「これからのトレーニングで最終的な選手の状況を見て決めたい。(チームの1試合における)走行距離は100kmそこそこ。国内では110、120(km)ぐらいは当たり前なので、押し込んではいるが、(走りの)クオリティーの問題。スプリントの回数も、(複数の選手が)同時にスプリントを使ったり、動く質が、同時性や連動性の中で生まれていて、無駄に動いていないという気もする。明日もこういう気候なので、ボールを有効に走らせる。疲れを知らないボールですので。今、選手が攻守に切り替えが速かったり、勝機とみると、相手のペナルティーボックスに走っていったり、無駄がない。明日はそういう中で進めていかないと、後半は疲弊すると思う。持久性は日本の選手は強さを持っていると思う。粘り強く、戦況を見つめていきたい。他会場はあまり気にしたくはないが、どこかから情報は入ってくる。変わらないようにコントロールしたい。デリケートな3戦目になると思うので、ベンチワークも非常に大事になってくるのではないかと思います」
-ここ2試合で、乾の存在感と役割が大きくなっていると思う。彼に期待していたものが、どういう形で出ていると思うか
「正直、想像というか予想以上のパフォーマンスを、本大会に向けて実際にパフォーマンスとして出していると思う。彼は非常にアクセントがあり、他の選手が持っていないドリブルで数的優位を作ったり、アクセントをもたらすことができる選手。スタートでどうか、彼はケガを持っていたので、途中からアクセントをと思っていたが、パラグアイ戦をああいう形で試合ができた。本来持っていた、チャンスメークだけではなく、決定的な得点やアシストを表現した。あのゲームからかなりスタートに。しかも守備でも良いパフォーマンスを見せた。クレバーで、しかも決定的な仕事もできる。まさに本大会に照準を合わせた彼がそこにいる。非常に良い状態です」