【記者の目】W杯に出るだけで成長する段階はもう過ぎた
「ロシアW杯・H組、日本0-1ポーランド」(28日、ボルゴグラード)
日本は1次リーグH組の最終戦でポーランドに0-1で敗れたが、同組2位で16強進出を決めた。勝ち点、得失点差、総得点、直接対決の結果でもセネガルと並んだが、警告数の少なさが反映される「フェアプレーポイント(FP)」の差で上回った。終盤には西野朗監督(63)が0-1のままで試合を終わらせることを指示した。
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「勝負の世界は結果がすべて」という言葉は、選手はもちろんコーチングスタッフ、時にはサポーターからも聞かれる。では、W杯における「結果」とは一体なんだろうか。
それぞれの立場、価値観によって多かれ少なかれ変化があるものだと思うが、日本サッカーにおけるW杯での結果とは「一つでも上のステージに上がっていくこと」だと、自分は考えている。
4年前。これでもかというほど、世界との差を突きつけられた。主力の多くは心身充実し、高く崇高な理想を掲げ大会に臨むも、未勝利で敗退。終焉(しゅうえん)の地、クイアバで感じたのは、日本サッカーの未成熟さが出た惨敗だったのではという思いだった。
理想と現実の折り合いの付け方は難しい。アジア予選の過酷さを考えれば、日本にとってW杯に出ることは、当たり前とまでは言えないが、出場権を逃すことはできない舞台。同時に、W杯に出るだけで成長する段階はもう過ぎたと思う。
ポーランド戦の最終盤、日本が遂行したやり方に賛否があるのは理解できる。ただ、この決断が日本サッカーにとって是か非かという議論に結論を出すには、ここから先の戦いで何を見せ、何を持ち帰るかにかかっているのではないか。(日本代表担当・松落大樹)